「案件はたくさんあるのに、なぜか今月の売上が足りない」
「営業会議では順調と報告していた案件が、月末になると翌月へずれる」
「確度80%だったはずなのに、突然失注してしまった」
営業をしていると、こんな経験はないでしょうか。
原因の一つとして考えられるのが、案件管理が「案件を記録するだけ」になっていることです。
顧客名、案件金額、受注予定日、確度。
これらをExcelやSFAへ入力していても、それだけでは案件が前へ進むとは限りません。
本当に重要なのは、
この案件は今どこまで進んでいて、受注するために次に何をすればいいのか?
が分かることです。
営業の案件管理とは、案件を記録するための作業ではなく、受注までの次の行動を見えるようにするための管理です。
この記事では、営業の案件管理で最低限確認したい10項目、案件管理表の作り方、停滞案件の見つけ方、営業会議で確認したいポイントまで実務で使える形で解説します。
そのまま使える案件管理表のテンプレートも紹介するので、「案件管理を見直したい」「営業チームの進捗を見える化したい」という人は参考にしてください。
- 営業の案件管理とは?
- なぜ営業に案件管理が必要なのか
- 案件管理ができていない営業で起こる5つの問題
- 「案件数は多いのに売上にならない」の正体
- 案件が前へ進んだと判断できる変化とは?
- 営業の案件管理で最低限見るべき10項目
- 案件管理で重要なのは「更新され続けること」
- そのまま使える営業案件管理表テンプレート
- 一覧で管理するならこの14項目から始める
- 受注確度はS・A・B・Cの基準を決める
- 「確度80%だったのに失注」が起きる理由
- 停滞案件は「最終接触日」で見つける
- 案件が停滞しているときに確認する5つの質問
- 営業会議では案件数より「変化」を見る
- 営業会議で最低限確認したい5つの数字
- 案件管理は営業担当者を監視するためのものではない
- 案件管理の精度を上げると失注分析にもつながる
- 案件管理のゴールは「次の一手」が見えること
- 停滞案件を前へ動かすための具体策
- 上司が案件レビューで聞くべき7つの質問
- 営業会議を「報告会」にしない方法
- Excel・スプレッドシートで案件管理する方法
- CRMとSFAは何が違う?
- 案件管理表を複雑にしすぎない
- ChatGPTを使って案件レビューをする方法
- 失注した案件を案件管理表から消してはいけない理由
- 案件管理を改善する週1回の15分レビュー
- 営業案件管理に関するよくある質問(FAQ)
- 営業案件管理チェックリスト
- まとめ|案件管理は「一覧を埋めること」ではなく受注への次の一手を決めること
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営業の案件管理とは?
営業の案件管理とは、見込み顧客との商談を受注まで進めるために、案件ごとの状況を継続的に把握・更新することです。
例えば、
- どの顧客へ何を提案しているのか
- 案件金額はいくらか
- 現在どの商談フェーズにいるのか
- 受注の可能性はどの程度あるのか
- いつ受注する予定なのか
- 競合企業はいるのか
- 誰が意思決定するのか
- 次に何をするのか
といった情報を管理します。
Excelやスプレッドシート、CRM、SFAなど、管理する方法は会社によって違います。
しかし、どのツールを使う場合でも目的は同じです。
案件の現在地を把握し、受注へ進めるための次の行動を決めること。
これが案件管理の基本です。
なぜ営業に案件管理が必要なのか
営業担当者が一人で1件だけ商談しているなら、細かな管理をしなくても状況を覚えていられるかもしれません。
しかし実際の営業では、複数の案件を同時に進めることが多いでしょう。
例えば、
- A社:見積提出済み
- B社:初回商談終了
- C社:社内稟議中
- D社:競合と比較中
- E社:来月提案予定
という状態です。
さらに案件ごとに、顧客の課題、予算、決裁者、競合、回答期限などが違います。
これをすべて頭の中だけで管理するのは難しくなります。
案件管理の目的は「忘れないため」だけではない
案件管理というと、
案件を忘れないために記録するもの。
と思われることがあります。
もちろん記録も重要です。
しかし、それだけではありません。
案件管理をすることで、
- 今月受注できそうな案件を把握する
- 止まっている案件を発見する
- 次に対応すべき顧客を決める
- 受注見込みを予測する
- 営業担当者が抱えている課題を把握する
- 上司が必要な支援を判断する
ことができます。
案件管理は「過去の営業活動を記録するもの」ではなく、「これからの営業活動を決めるもの」と考えると分かりやすいでしょう。
案件管理ができていない営業で起こる5つの問題
案件管理が不十分でも、すぐに大きな問題が起こるとは限りません。
そのため、つい後回しになりがちです。
しかし案件が増えるほど、小さな管理不足が売上予測や営業活動へ影響してきます。
① フォローすべき案件を忘れる
例えば商談後、顧客から、
「社内で検討するので、また来月連絡してください」
と言われたとします。
ところが次回連絡日を管理していなければ、そのまま1か月、2か月と時間が経ってしまうことがあります。
営業担当者は毎日新しい商談や問い合わせへ対応しています。
そのため、
覚えておこう。
だけでは漏れが発生します。
案件管理では「何が起きたか」だけでなく「次にいつ何をするか」まで記録することが重要です。
② 受注予定が毎月ずれる
営業会議で、
「A社は今月受注予定です」
と報告していたのに、月末になると、
「まだ社内検討中なので来月になりそうです」
と変わる。
そして翌月も同じことが起こる。
こうした案件が増えると、売上予測の精度が下がります。
原因として考えられるのが、「営業担当者の希望」と「顧客側の予定」が混ざっていることです。
営業担当者が今月受注したいと思っていても、顧客側の決裁が来月なら今月の受注にはなりません。
受注予定日は、
- 顧客の検討スケジュール
- 稟議の予定
- 予算確保の時期
- 契約手続きに必要な期間
などを確認したうえで設定する必要があります。
③ 確度が営業担当者の感覚だけになる
案件管理表でよく使われるのが、
- 確度80%
- Aランク
- 受注見込み「高」
といった表現です。
しかし、その基準が決まっていないと担当者によって意味が変わります。
ある営業担当者は、
顧客の反応が良かったから80%。
別の営業担当者は、
決裁者から導入意向を確認できたから80%。
という状態になります。
これでは、同じ「80%」でも案件の状態がまったく違います。
受注確度は営業担当者の期待ではなく、顧客側で確認できた事実をもとに判断することが重要です。
④ 止まっている案件に気づけない
案件管理表に案件名が残っているだけで、営業活動が進んでいるとは限りません。
例えば、
最終商談:6月10日
次回予定:未定
ステータス:提案中
という案件が8月になっても残っていたらどうでしょうか。
管理表の上では「提案中」ですが、実際には2か月間何も動いていません。
このような案件を放置すると、案件数だけが増えていきます。
そのため、案件管理では最終接触日と次回予定日も重要になります。
⑤ 上司が具体的な支援をできない
営業会議で、
「A社は提案中です」
とだけ報告されても、上司は何を支援すればいいのか分かりません。
一方で、
「A社は提案済みです。担当者は前向きですが、100万円を超えるため部長決裁が必要です。まだ部長へ説明できていないため、次回は担当者と一緒に部長向け資料を整理します」
と分かれば、
- 資料をレビューする
- 上司同行を検討する
- 決裁者向けの提案を考える
など具体的な支援ができます。
案件管理は営業担当者のためだけでなく、組織として案件を受注へ進めるためにも必要です。
「案件数は多いのに売上にならない」の正体
案件管理表を見ると30件、40件と案件がある。
それなのに月末になると売上が足りない。
この場合、単純に案件数を増やせば解決するとは限りません。
まず確認したいのが、その30件が本当に「案件」と呼べる状態なのかです。
例えば、
- 一度資料を送っただけ
- 半年以上連絡していない
- 顧客の課題を確認できていない
- 予算があるか分からない
- 決裁者が分からない
- 導入時期が決まっていない
- 次回商談が決まっていない
というものまで案件として数えていると、案件数だけが膨らみます。
「案件がある」と「案件が進んでいる」は違う
ここは案件管理で非常に重要です。
案件が管理表に存在することと、案件が受注へ近づいていることは同じではありません。
例えば、
先月:提案中
今月:提案中
次回予定:なし
なら、ステータスは変わっていません。
一方で、
先月:担当者へ初回提案
今月:部長への説明完了
次回:最終見積提出
なら、受注へ向けて具体的に進んでいます。
案件管理では「何件あるか」だけではなく、「前回から何が変わったか」を見ることが大切です。
案件が前へ進んだと判断できる変化とは?
では、何が起きれば「案件が進んだ」と判断できるのでしょうか。
例えば次のような変化です。
- 顧客の課題が明確になった
- 予算を確認できた
- 決裁者が分かった
- 決裁者と商談できた
- 競合状況が分かった
- 具体的な見積依頼を受けた
- 導入時期が決まった
- 社内稟議に進んだ
- 契約条件の確認に進んだ
- 次回商談が決まった
つまり、営業担当者が何回訪問したかではなく、顧客側の意思決定がどれだけ進んだかを見ることがポイントです。
商談回数が5回でも意思決定が何も進んでいなければ、案件は停滞している可能性があります。
逆に商談回数が2回でも、決裁者との合意まで進んでいるなら、受注に近づいていると考えられます。
営業の案件管理で最低限見るべき10項目
案件管理表は、項目を増やそうと思えばいくらでも増やせます。
しかし入力項目が多すぎると、更新そのものが負担になります。
まずは次の10項目を基本に考えてみましょう。
- 顧客名・担当者
- 案件内容
- 案件金額
- 商談フェーズ
- 受注確度
- 受注予定日
- 顧客の課題
- 決裁者・意思決定プロセス
- 競合
- 次回アクション
さらに停滞案件を見つけるために、「最終接触日」「次回予定日」を追加すると管理しやすくなります。
ここから、それぞれの項目を詳しく見ていきましょう。
① 顧客名・担当者
まず基本となるのが、どの顧客の誰と商談しているのかです。
法人営業では、会社名だけでは十分ではありません。
- 会社名
- 部署
- 担当者名
- 役職
まで管理しておくと分かりやすくなります。
特に、普段話している担当者が決裁者とは限らない点には注意しましょう。
② 案件内容
次に、何を提案している案件なのかを明確にします。
例えば、
新規システム導入
だけではなく、
店舗管理業務を効率化するための新規システム導入提案
というように書いておくと、案件の目的まで分かります。
同じ顧客に複数の提案をしている場合は、案件を分けて管理する方法もあります。
③ 案件金額
案件金額は、売上予測を考えるうえで重要です。
ただし、初期段階では正式な見積金額が決まっていない場合もあります。
その場合は、
- 概算金額
- 提案金額
- 最終見積金額
など、どの段階の数字なのか分かるようにしておきます。
金額が変更されたら更新し、古い金額のまま売上予測へ使わないようにしましょう。
④ 商談フェーズ
商談フェーズとは、案件が受注までのどの段階にいるのかを表すものです。
例えば、
- 初回接触
- ヒアリング
- 提案
- 見積提出
- 比較・検討
- 稟議・決裁
- 契約手続き
- 受注
という形です。
会社や商材によって営業プロセスは違うため、自社の営業に合わせて設定します。
重要なのは、担当者によってフェーズの意味が変わらないことです。
例えば「提案」の条件を、
顧客の課題を確認し、その課題に対する具体的な提案を実施した状態。
と定義しておけば、単に資料を送っただけの案件を「提案済み」と判断することを防ぎやすくなります。
営業全体の流れについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
【保存版】営業の教科書|初心者から成果を出す営業になるまでの完全ロードマップ
⑤ 受注確度
受注確度は、案件が受注する可能性を表す項目です。
例えば、
- S:受注ほぼ確定
- A:受注可能性が高い
- B:提案・比較検討中
- C:初期商談段階
あるいは、
- 20%
- 40%
- 60%
- 80%
- 100%
のように管理する会社もあります。
ここで注意したいのが、営業担当者の感覚だけで確度を決めないことです。
例えば「80%」なら、
- 顧客が導入意向を示している
- 予算を確認できている
- 決裁者の承認が進んでいる
- 導入時期が決まっている
など、一定の条件を決めておきます。
確度は「営業担当者がどれくらい売りたいか」ではなく、「顧客の意思決定がどこまで進んでいるか」で判断します。
案件管理で重要なのは「更新され続けること」
どれだけきれいな案件管理表を作っても、更新されなければ意味がありません。
例えば商談後に状況が変わったのに、案件管理表では1か月前の情報のまま。
これでは営業会議で数字を確認しても、正しい判断ができません。
案件管理では、少なくとも重要な商談や顧客との連絡があったら、
- 商談フェーズ
- 案件金額
- 受注確度
- 受注予定日
- 最終接触日
- 次回アクション
を確認します。
案件管理表は「作って完成する資料」ではなく、営業活動に合わせて更新し続ける道具です。
そして、更新するたびに一つだけ確認してください。
この案件を前へ進めるために、次は何をするのか?
ここが決まっていれば、案件管理が単なる報告作業になることを防ぎやすくなります。
前半②では、残りの⑥受注予定日、⑦顧客の課題、⑧決裁者・意思決定プロセス、⑨競合、⑩次回アクションを詳しく解説します。
さらに、そのままExcelやスプレッドシートへ移せる案件管理表テンプレート、受注確度の決め方、確度80%でも失注する理由、7日・14日・30日と動いていない停滞案件を見つける方法まで紹介します。
⑥ 受注予定日
受注予定日は、売上予測を考えるうえで重要な項目です。
しかし案件管理でよく起こるのが、
「今月受注予定だったけれど、来月へずれました」
というケースです。
もちろん顧客都合で予定が変わることはあります。
問題なのは、営業担当者の希望だけで受注予定日を設定している場合です。
例えば、
今月の予算が足りないから、この案件は今月受注予定にしておこう。
という決め方では、正確な売上予測はできません。
受注予定日は顧客側のスケジュールから逆算する
受注予定日を設定するときは、顧客側の意思決定プロセスを確認します。
- いつまでに導入したいのか
- いつ社内検討するのか
- いつ稟議を上げるのか
- 決裁まで何日かかるのか
- 契約手続きにどのくらい時間が必要か
例えば、
10月1日からサービスを利用したい。社内稟議には2週間程度必要なので、9月上旬には最終見積が必要。
と分かれば、そこから営業側のスケジュールも逆算できます。
受注予定日は「営業側が売りたい日」ではなく、「顧客側の意思決定が完了する予定日」を基準に考えることが重要です。
⑦ 顧客の課題
案件管理表には、商品名だけでなく顧客の課題も残しておきましょう。
例えば、
案件名:業務管理システム導入
だけでは、なぜ顧客がそのシステムを検討しているのか分かりません。
そこで、
複数拠点の実績集計をExcelで行っており、毎月約20時間の集計作業が発生している。集計業務の効率化が主な課題。
というように、背景まで整理します。
顧客の課題が分かれば、
- 何を提案すべきか
- どの機能を説明すべきか
- 何を判断材料として提示すべきか
も考えやすくなります。
「商品が欲しい」と「課題がある」は違う
例えば顧客から、
「このサービスについて詳しく教えてください」
と言われたとしても、それだけでは案件の課題は分かりません。
なぜ興味を持ったのか。
現在どんな問題があるのか。
何を改善したいのか。
ここまで確認して初めて、案件の背景が見えてきます。
案件管理では「何を売るか」だけでなく、「なぜ顧客が検討しているのか」を残すことが重要です。
顧客の課題を引き出す方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
【保存版】営業ヒアリングのコツとは?成約率が上がる質問例・会話例・ChatGPT活用法まで徹底解説!
⑧ 決裁者・意思決定プロセス
商談が順調に進んでいるように見えても、なかなか受注できない。
その原因の一つが、決裁者や意思決定プロセスを把握できていないことです。
例えば普段話している担当者が、
「内容はすごくいいと思います」
と言っていても、その担当者に決裁権がなければ契約は決まりません。
案件管理では、
- 窓口担当者
- 実際の利用者
- 決裁者
- 稟議に関わる部署
- 最終承認者
などを整理します。
決裁者の名前だけではなく「どう決まるか」を確認する
例えば、
決裁者:営業部長
だけでは十分ではない場合があります。
実際には、
担当者が稟議書を作成 → 課長確認 → 営業部長決裁 → 100万円以上の場合は役員承認
という流れかもしれません。
この場合、100万円を超える提案なら役員承認まで見据えて進める必要があります。
「誰が決めるのか」と同時に「どのような手順で決まるのか」を把握することで、受注予定日の精度も上げやすくなります。
⑨ 競合
競合がいる案件では、その状況も管理します。
単に、
競合:B社
と書くだけではなく、
- どの企業と比較されているのか
- 競合の商品・サービス
- 競合の価格
- 顧客が競合を評価しているポイント
- 自社が評価されているポイント
- 顧客が迷っているポイント
まで分かると、次の提案を考えやすくなります。
例えば、
B社と比較中。B社は価格が約10%安い。一方、顧客は当社のサポート体制を評価している。価格差に見合う導入後のメリットを説明できるかが次回商談のポイント。
という形です。
競合管理で重要なのは「競合がいるか」ではなく、「顧客が何を基準に比較しているか」を把握することです。
⑩ 次回アクション
案件管理の10項目の中でも、特に重要なのが次回アクションです。
なぜなら、案件は管理表へ入力しただけでは前へ進まないからです。
例えば、
ステータス:提案中
受注確度:60%
受注予定:9月
と書かれていても、次回アクションがなければ、具体的に何をすればいいのか分かりません。
そこで、
9月5日までにA課長へ修正版見積を送付。9月10日に社内検討状況を確認する。
というようにします。
次回アクションは「誰に・いつ・何をするか」で書く
おすすめなのは、次の3つをセットにすることです。
- 誰に
- いつ
- 何をするか
例えば、
| 悪い例 | 改善例 |
|---|---|
| 後日フォロー | 9月10日にA課長へ検討状況を電話確認 |
| 見積提出 | 9月5日までにB部長へ修正版見積をメール送付 |
| 再提案 | 10月第1週にC社へ新料金プランを提案 |
次回アクションが決まっていない案件は、実質的には止まっている可能性があると考えてみましょう。
そのまま使える営業案件管理表テンプレート
ここまで紹介した項目をまとめると、案件管理表は次のような形になります。
ExcelやGoogleスプレッドシートなどへ移して、自社の営業スタイルに合わせて調整してください。
【営業案件管理表】
■基本情報
顧客名:
部署:
担当者:
役職:
案件名:
営業担当者:
■案件情報
案件内容:
案件金額:
商談フェーズ:
受注確度:
受注予定日:
■顧客情報
顧客の課題:
導入目的:
決裁者:
意思決定プロセス:
予算:
導入希望時期:
■競合情報
競合企業:
競合商品:
顧客が競合を評価している点:
自社が評価されている点:
比較・検討のポイント:
■活動情報
最終接触日:
最終商談内容:
次回アクション:
次回予定日:
停滞理由:
■メモ
受注するために不足している情報:
上司・社内へ支援してほしいこと:
その他:
このすべてを必須項目にする必要はありません。
入力項目を増やしすぎると、案件管理表を更新すること自体が目的になってしまいます。
自社の営業で、
この情報が分かれば次の行動を判断できる。
という項目を残しましょう。
一覧で管理するならこの14項目から始める
複数案件をExcelやスプレッドシートで一覧管理する場合は、例えば次の項目を横に並べます。
顧客名
案件名
営業担当者
案件金額
商談フェーズ
受注確度
受注予定日
顧客の課題
決裁者
競合
最終接触日
次回アクション
次回予定日
停滞理由
これなら、一覧を見たときに、
- 今月いくら案件があるのか
- どのフェーズにいるのか
- いつ受注する予定なのか
- 最後にいつ接触したのか
- 次に何をするのか
を確認できます。
案件管理表を開いた瞬間に「今日フォローすべき案件」が分かる状態を目指しましょう。
受注確度はS・A・B・Cの基準を決める
案件管理で特にばらつきが出やすいのが受注確度です。
そこで、チームで共通基準を決めます。
例えば、次のような考え方です。
| 確度 | 状態の例 |
|---|---|
| S | 顧客から正式な発注意向を確認済み。契約・発注手続き段階 |
| A | 決裁者の導入意向を確認。予算・導入時期も具体化している |
| B | 具体的な提案・見積を実施し、顧客が比較検討している |
| C | 課題を確認し、商談を開始した段階 |
これはあくまで一例です。
商材や営業プロセスによって、適切な基準は変わります。
重要なのは、
担当者の感覚でAにする。
のではなく、
この条件を満たしたらAにする。
と決めることです。
「確度80%だったのに失注」が起きる理由
営業会議でよくあるのが、
「確度80%だった案件が失注しました」
という報告です。
もちろん、高確度でも失注することはあります。
しかし頻繁に起きるなら、確度の判断方法を見直したほうがよいかもしれません。
顧客の反応を確度だと思っている
例えば、
「すごくいいですね」
と言われたから80%。
これは危険です。
商品を評価することと、実際に購入することは違います。
その後に、
- 予算が取れない
- 上司が反対する
- 競合が選ばれる
- 導入時期が延期される
- 社内優先度が下がる
可能性があります。
窓口担当者の意向だけを見ている
窓口担当者が前向きでも、決裁者が反対すれば受注できません。
そのため、
- 誰が決裁するのか
- 決裁者はどう考えているのか
- 予算は確保されているのか
- 導入時期は決まっているのか
まで確認します。
営業担当者自身の期待が入っている
月末になると、
「この案件が決まらないと目標に届かない」
という心理が働くことがあります。
すると、本来Bランクの案件をAランクとして見たくなることがあります。
だからこそ、確度は営業担当者の期待ではなく、顧客側で確認できた事実によって判断する必要があります。
停滞案件は「最終接触日」で見つける
案件管理表の中に、長期間動いていない案件はありませんか。
そこで役立つのが最終接触日です。
例えば、今日が8月24日なら、
| 最終接触 | 確認の目安 |
|---|---|
| 7日以内 | 通常管理 |
| 8〜14日 | 次回予定が設定されているか確認 |
| 15〜30日 | 停滞理由を確認 |
| 31日以上 | 案件として継続するか再判定 |
これはすべての営業に共通する絶対的な基準ではありません。
商材によって商談期間が違うため、自社に合った日数へ調整してください。
重要なのは、「提案中」というステータスのまま何か月も放置しない仕組みを作ることです。
7日・14日・30日で案件を確認する
例えば、次のようなルールを作れます。
7日:次回アクションが設定されているか確認。
14日:顧客側で何が止まっているのか確認。
30日:案件として残すのか、一度保留・失注として整理するのか判断。
こうして定期的に見直すと、案件管理表が「動いていない案件の墓場」になることを防ぎやすくなります。
案件が停滞しているときに確認する5つの質問
長期間動いていない案件が見つかったら、単に、
「顧客へ連絡しよう」
だけで終わらせず、なぜ止まっているのかを確認します。
- 顧客の課題は本当に明確になっているか?
- 導入時期は決まっているか?
- 決裁者と意思決定プロセスを把握しているか?
- 競合や他の選択肢はあるか?
- 次に顧客が判断するために必要なものは何か?
例えば価格が原因なら、値引きだけではなく費用対効果の説明が必要かもしれません。
決裁者への説明が止まっているなら、担当者が社内説明しやすい資料を用意する方法もあります。
停滞案件では「いつ連絡するか」だけでなく、「何が動けば次のフェーズへ進むのか」を考えることが重要です。
営業会議では案件数より「変化」を見る
営業会議で案件管理表を使う場合、
「A社は提案中です」
という報告だけでは、案件レビューとして十分ではありません。
確認したいのは、前回から何が変わったのかです。
例えば、
- 新しく決裁者が分かった
- 見積を提出した
- 競合が判明した
- 予算を確認できた
- 稟議へ進んだ
- 受注予定日が変わった
- 案件が停滞した
といった変化です。
営業会議では、
「前回から何が進んだ?」
を確認するだけでも、報告会から案件レビューへ変えやすくなります。
営業会議で最低限確認したい5つの数字
個別案件だけでなく、チーム全体を見る場合は数字も確認します。
- 案件総額
- 今月の受注予定額
- 高確度案件の金額
- 新規案件数
- 停滞案件数
例えば案件総額が大きくても、ほとんどがCランクなら今月の売上にはつながらないかもしれません。
逆に案件数が少なくても、高確度案件が多ければ受注見込みは高くなります。
「案件が何件あるか」だけではなく、「どのフェーズに、いくらあるのか」を見ることが重要です。
案件管理は営業担当者を監視するためのものではない
案件管理を細かくすると、営業担当者から、
「管理項目ばかり増えて面倒」
と思われることがあります。
特に入力した情報が上司への報告にしか使われないと、案件管理は単なる管理業務になってしまいます。
本来、案件管理は営業担当者自身にもメリットがあります。
- 今日フォローすべき顧客が分かる
- 案件の抜け漏れを防げる
- 受注するために不足している情報が分かる
- 上司へ具体的な相談ができる
- 売上見込みを把握できる
つまり、案件管理表は、
「上司へ報告するための表」
ではなく、
「営業担当者が次の一手を決めるための表」
であることが理想です。
入力する項目は、「その情報を使って誰が何を判断するのか」が説明できるものに絞りましょう。
案件管理の精度を上げると失注分析にもつながる
案件管理を継続すると、受注案件だけでなく失注案件のデータも蓄積されます。
例えば、
- どのフェーズで失注したのか
- 競合に負けたのか
- 予算が原因だったのか
- 導入時期が延期されたのか
- 決裁者へ提案できなかったのか
を振り返れるようになります。
すると、個別案件の管理だけでなく営業活動そのものの改善にもつなげられます。
失注した案件の分析方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
営業の失注分析完全ガイド|失注理由を次の受注につなげる振り返り方
案件管理のゴールは「次の一手」が見えること
案件管理表には、金額、確度、受注予定日など多くの情報があります。
しかし、最終的に確認したいことはシンプルです。
この案件を受注へ進めるために、次は何をするのか?
これが分からない案件は、情報がたくさん入力されていても管理できているとは言い切れません。
逆に、
9月5日までに修正版見積を提出し、9月10日に決裁者を含めた商談を行う。
まで決まっていれば、営業担当者は迷わず動けます。
案件管理のゴールは、案件表をきれいに埋めることではありません。案件ごとの「次の一手」を明確にし、受注へ向けて動き続けられる状態を作ることです。
後半では、さらに実践的に、停滞案件を前へ動かす具体策、上司が案件レビューで聞くべき質問、営業会議を報告会にしない方法、Excel・スプレッドシートでの管理方法、CRM・SFAとの違い、ChatGPTを使った案件レビュー、失注案件を管理から消してはいけない理由、FAQ、最終チェックリストまで解説します。
停滞案件を前へ動かすための具体策
案件管理表を見ていると、何週間もフェーズが変わっていない案件が見つかることがあります。
そのときに、ただ、
「そろそろフォローしよう」
だけで終わると、また同じ状態を繰り返す可能性があります。
重要なのは、なぜ止まっているのかを特定し、その原因に合った打ち手を考えることです。
① 顧客の課題が弱いなら、ヒアリングへ戻る
顧客が「あると便利そう」程度にしか感じていない場合、案件はなかなか進みません。
その場合は、
- 現在どんな問題があるのか
- その問題によって何が起きているのか
- どの程度の損失や負担があるのか
- なぜ今改善したいのか
を改めて確認します。
課題が曖昧なまま提案を続けるより、一度ヒアリングへ戻ったほうが案件が動くことがあります。
② 決裁者へ届いていないなら、社内説明を支援する
窓口担当者が前向きでも、決裁者へ話が進んでいないケースがあります。
その場合は、担当者に、
「社内でご説明いただく際に、どのような資料があると進めやすいですか?」
と確認してみましょう。
例えば、
- 1枚で分かる概要資料
- 費用対効果
- 競合比較
- 導入スケジュール
- 社内稟議向けの説明資料
などを用意する方法があります。
決裁者へ直接会えない場合でも、担当者が社内で説明しやすい状態を作ることが重要です。
③ 価格で止まっているなら、値引き以外の方法を考える
価格が理由で止まっている案件では、すぐに値引きを考えたくなるかもしれません。
しかし、まず確認したいのは、
- 本当に価格だけが問題なのか
- 予算上限はいくらなのか
- 費用対効果が伝わっているか
- 競合との価格差はどの程度か
- 導入範囲を調整できないか
です。
例えば、価格そのものより、
「この金額を払う理由を社内で説明できない」
ことが本当の課題かもしれません。
その場合は、値引きより費用対効果の整理が有効です。
④ 導入時期が未定なら、判断時期を決める
案件が長期間止まる理由として、導入時期が決まっていないケースもあります。
例えば、
「今すぐではないけれど興味はあります」
という状態です。
この場合は、無理に毎週連絡するより、
「次年度予算を検討される10月頃に、改めてご連絡してもよろしいですか?」
というように、次に判断する時期を決めます。
案件管理表でも、単に「提案中」と残すのではなく、
10月再提案予定
と明確にしておくと管理しやすくなります。
⑤ 競合比較で止まっているなら、比較軸を確認する
競合と比較されている場合、価格だけを比較されているとは限りません。
例えば、
- 機能
- 導入のしやすさ
- サポート
- 実績
- 運用負担
- 契約条件
など、顧客が何を重視しているのか確認します。
競合に勝つことではなく、顧客の判断基準に対して自社がどのような価値を出せるのかを整理することが重要です。
上司が案件レビューで聞くべき7つの質問
案件レビューで上司が、
「この案件、決まりそう?」
と聞くだけでは、担当者の感覚しか確認できません。
そこで、案件の実態が分かる質問を使います。
- 顧客は何に困っているのか?
- なぜ今検討しているのか?
- 誰が最終的に決めるのか?
- 予算・導入時期は確認できているか?
- 競合はどこで、何を比較されているか?
- 受注するために今足りないものは何か?
- 次に誰へ、いつ、何をするのか?
この7つを聞くだけでも、案件の状態がかなり見えやすくなります。
上司は「詰める」のではなく不足情報を見つける
案件レビューが、
「なんでまだ決まっていないんだ?」
という場になると、営業担当者は悪い情報を出しにくくなります。
すると、
- 本当は確度が低い
- 競合に負けそう
- 決裁者へ話が進んでいない
- 予算が取れていない
といった情報が表に出なくなります。
案件レビューの目的は、責任追及ではありません。
受注へ進むために何が足りないのかを一緒に見つけることです。
営業会議を「報告会」にしない方法
営業会議が長くなる原因の一つが、すべての案件を順番に説明することです。
例えば、
「A社は提案中です」
「B社は見積提出済みです」
「C社は来週商談です」
という報告だけなら、案件管理表を見れば分かります。
会議で時間を使いたいのは、
- 止まっている案件
- 高額案件
- 確度が変化した案件
- 受注予定日がずれた案件
- 上司や他部署の支援が必要な案件
です。
案件会議は「例外案件」を中心にする
例えば、通常どおり進んでいる案件は管理表で確認し、会議では、
「前回から変化があった案件だけ共有してください」
とします。
すると、
- 確度60%→80%へ上がった
- 受注予定が9月→10月へずれた
- 新しい競合が出てきた
- 決裁者から反対意見が出た
といった、判断が必要な案件へ時間を使えます。
営業会議は案件を読み上げる場ではなく、案件を前へ進めるための意思決定の場にしましょう。
Excel・スプレッドシートで案件管理する方法
案件数がまだ多くないチームなら、ExcelやGoogleスプレッドシートでも案件管理はできます。
例えば、1案件につき1行を使い、次のような列を作ります。
顧客名
案件名
営業担当者
案件金額
商談フェーズ
受注確度
受注予定日
顧客の課題
決裁者
競合
最終接触日
次回アクション
次回予定日
停滞理由
Excel管理で便利な工夫
例えば、次のような設定をすると見やすくなります。
- 受注予定日で並び替える
- 担当者でフィルターする
- 受注確度で絞り込む
- 最終接触日が古い案件を抽出する
- 次回予定日が過ぎた案件を確認する
また、営業会議前に毎回同じ集計をしているなら、ピボットテーブルなどを使って、
- 担当者別案件金額
- フェーズ別案件数
- 確度別金額
- 月別受注予定額
を集計する方法もあります。
Excel管理の弱点
一方で、案件数や営業人数が増えると、
- 誰が更新したか分かりにくい
- 複数人で編集しにくい
- 商談履歴が散らばる
- 古い情報が残る
- 集計に手間がかかる
といった問題が出ることがあります。
その場合は、CRMやSFAなどの営業管理ツールを検討する方法があります。
CRMとSFAは何が違う?
案件管理を調べると、CRMやSFAという言葉が出てきます。
一般的には、
| 種類 | 主な役割 |
|---|---|
| CRM | 顧客情報・顧客との関係や履歴を管理する |
| SFA | 営業活動・商談・案件進捗を管理する |
と整理できます。
ただし実際のサービスでは、CRMとSFAの両方の機能を持っているものもあります。
重要なのは名前ではなく、
- 案件を一覧で管理できるか
- 商談履歴を残せるか
- 次回アクションを管理できるか
- 売上予測を確認できるか
- チームで情報共有できるか
といった、自社に必要な機能があるかです。
ツールを導入すれば案件管理が良くなるわけではありません。まず何を管理し、どう使うのかを決めることが先です。
案件管理表を複雑にしすぎない
管理精度を上げようとすると、入力項目を増やしたくなります。
例えば、
- 顧客業種
- 従業員数
- 過去売上
- 案件背景
- 提案内容
- 競合
- 決裁者
- 予算
- 導入時期
- 次回予定
などです。
必要な情報なら問題ありません。
しかし、項目を増やしすぎて営業担当者が更新しなくなれば意味がありません。
各項目について、
「この情報は誰が何の判断に使うのか?」
を確認しましょう。
答えが分からない項目は、本当に必要か見直してもよいでしょう。
ChatGPTを使って案件レビューをする方法
案件情報が整理されていれば、生成AIを案件レビューの補助として使う方法もあります。
例えば、案件内容を整理したうえで、
この案件が受注へ進むために不足している情報を洗い出してください。
と相談できます。
そのまま使える案件レビュープロンプト
あなたは法人営業の営業マネージャーです。
以下の案件情報をレビューしてください。
【案件情報】
顧客の課題:
提案内容:
案件金額:
商談フェーズ:
受注確度:
受注予定日:
決裁者:
意思決定プロセス:
競合:
最終接触日:
次回アクション:
【確認してほしいこと】
1. 受注へ進むために不足している情報
2. この案件が停滞するリスク
3. 次回商談で確認したい質問
4. 次に取るべきアクション候補
5. 受注確度を判断するうえで確認すべき事実
【ルール】
・入力されていない事実を勝手に補わない
・推測する場合は「仮説」と明記する
・具体的な次の行動が分かる形で整理する
AIの案件レビューをそのまま採用しない
AIは案件情報から質問や仮説を出すことはできます。
しかし、
- 顧客との関係性
- 社内事情
- 商談での反応
- 業界独自の商習慣
など、入力していない情報までは分かりません。
そのため、AIの提案をそのまま正解とせず、営業担当者や上司が実際の状況を踏まえて判断しましょう。
また、顧客名、個人情報、契約情報などを外部AIへ入力する場合は、勤務先のルールや情報管理方針を確認する必要があります。
失注した案件を案件管理表から消してはいけない理由
案件が失注すると、案件管理表から削除したくなることがあります。
しかし、失注案件にも営業改善のヒントがあります。
例えば、
- 価格で負けた
- 競合の商品が選ばれた
- 導入時期が延期された
- 予算が取れなかった
- 決裁者へ提案できなかった
- 課題の優先度が下がった
といった情報です。
これを蓄積すると、
「自社はどの理由で失注しやすいのか?」
を分析できます。
失注と保留は分けて管理する
また、案件が止まったからといって、すべて失注とは限りません。
例えば、
- 次年度予算で再検討
- 組織変更で一時停止
- 導入時期を半年延期
などは、将来再開する可能性があります。
その場合は、
ステータス:保留
再確認予定:2027年1月
というように管理します。
案件を「受注か失注か」の二択だけで管理せず、将来再開できる案件は再フォロー時期まで残すと営業機会を逃しにくくなります。
失注理由の分析については、こちらの記事も参考になります。
営業の失注分析完全ガイド|失注理由を次の受注につなげる振り返り方
案件管理を改善する週1回の15分レビュー
案件管理を続けるために、週に一度15分だけ自分の案件を確認する時間を作る方法があります。
例えば毎週金曜日に、
- 今週進んだ案件はどれか
- 止まっている案件はどれか
- 来週受注予定の案件は妥当か
- 次回アクションが未設定の案件はないか
- 上司へ相談したい案件はあるか
を確認します。
案件数が多ければ、まず高額案件や高確度案件だけでも構いません。
毎日完璧に案件管理するより、最低でも週1回すべての案件を見直す習慣を作ることが大切です。
営業案件管理に関するよくある質問(FAQ)
Q. 営業の案件管理では何を管理すればいいですか?
最低限、顧客名、案件内容、案件金額、商談フェーズ、受注確度、受注予定日、顧客課題、決裁者、競合、次回アクションを確認するとよいでしょう。
停滞案件を見つけるためには、最終接触日や次回予定日も便利です。
Q. Excelでも案件管理できますか?
案件数や営業人数が少なければ、Excelやスプレッドシートでも管理できます。
一方で、案件や人数が増えて更新・共有が難しくなった場合は、CRMやSFAなどを検討する方法があります。
Q. 受注確度は何%に設定すればいいですか?
会社や商材によって適切な基準は異なります。
重要なのは、担当者の感覚だけで決めず、決裁者の意向、予算、導入時期、意思決定の進捗など、確認できた事実を基準にすることです。
Q. 何日動いていなければ停滞案件ですか?
営業サイクルによって異なります。
例えば7日・14日・30日などの基準を自社で設定し、一定期間動きがない案件を定期的に確認する方法があります。
Q. 案件数が多いほど営業は順調ですか?
案件数だけでは判断できません。
長期間動いていない案件や、課題・予算・決裁者が確認できていない案件が多い場合、実際の受注見込みは低い可能性があります。
案件数だけでなく、フェーズや確度、案件金額、進捗を見ることが重要です。
Q. 営業会議では全案件を確認したほうがいいですか?
案件数が少なければ全件確認する方法もあります。
案件数が多い場合は、高額案件、停滞案件、確度が変化した案件、受注予定がずれた案件、支援が必要な案件などを重点的に確認すると効率的です。
Q. 案件管理表の項目は多いほどいいですか?
必要な情報は管理すべきですが、項目が多すぎると更新負担が増えます。
「この情報を使って何を判断するのか」が明確な項目を中心にしましょう。
Q. 失注案件は削除していいですか?
削除せず、失注理由を残しておくと営業活動の改善に利用できます。
また、時期の問題で一時停止した案件は「保留」として再フォロー時期を設定する方法もあります。
Q. ChatGPTで案件管理はできますか?
案件情報の整理、確認すべき質問の洗い出し、次回アクション案の作成などの補助には利用できます。
ただし、AIだけで受注確度を決めたり、顧客情報を無制限に入力したりするのではなく、社内ルールと実際の営業状況を踏まえて使いましょう。
営業案件管理チェックリスト
最後に、自分の案件管理が機能しているか確認してみましょう。
- □ 担当している案件を一覧で確認できる
- □ 案件ごとの金額が分かる
- □ 商談フェーズの基準が決まっている
- □ 受注確度の基準が決まっている
- □ 受注予定日は顧客の予定をもとに設定している
- □ 顧客の課題を記録している
- □ 決裁者を把握している
- □ 意思決定プロセスを確認している
- □ 競合状況を把握している
- □ 最終接触日を確認できる
- □ すべての進行案件に次回アクションがある
- □ 次回アクションに期限がある
- □ 7日・14日・30日など停滞確認の基準がある
- □ 受注予定がずれた理由を確認している
- □ 営業会議では前回からの変化を確認している
- □ 上司へ支援してほしい案件を明確にしている
- □ 失注理由を記録している
- □ 保留案件には再フォロー時期を設定している
- □ 少なくとも週1回は案件全体を見直している
まとめ|案件管理は「一覧を埋めること」ではなく受注への次の一手を決めること
営業の案件管理というと、
顧客名。
案件金額。
受注確度。
受注予定日。
これらをExcelやSFAへ入力する仕事だと思われることがあります。
もちろん、情報を正しく記録することは重要です。
しかし、それだけでは案件管理の目的を十分に果たせません。
本当に確認したいのは、
この案件は今どこまで進んでいるのか?
そして、
受注へ進めるために次は何をするのか?
です。
今回紹介した、案件管理で最低限確認したい10項目は次のとおりです。
- 顧客名・担当者
- 案件内容
- 案件金額
- 商談フェーズ
- 受注確度
- 受注予定日
- 顧客の課題
- 決裁者・意思決定プロセス
- 競合
- 次回アクション
さらに、停滞案件を見つけるためには、
- 最終接触日
- 次回予定日
- 停滞理由
も確認すると分かりやすくなります。
案件数が50件あったとしても、次回アクションがない案件ばかりなら、売上につながるとは限りません。
逆に案件数が10件でも、
- 顧客課題が明確
- 決裁者を把握している
- 導入時期が決まっている
- 次回アクションが設定されている
状態なら、受注へ向けて具体的に動けます。
「案件がある」ではなく、「案件が進んでいる」状態を作ること。
これが営業案件管理の大切なポイントです。
まずは現在の案件管理表を開き、一つだけ確認してみてください。
次回アクションが空欄になっている案件はないか?
もしあれば、その案件について、
誰に・いつ・何をするのか
を決めるところから始めましょう。
案件管理を改善する最初の一歩は、管理項目を増やすことではありません。
止まっている案件に次の一手を作ることです。


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